ペトリコール - forget me not -

雨上がりの匂いと勿忘草

わたしたちはいつでもハッピーエンドを待ってるの

JAPAN'S NEXT TURBO 最高かよ


日曜日。

珍しく9時に起きた。
 
11時前には家を出る。
 
その前にシャワーを浴びて荷物を受け取らねばならない。
 
 
10時40分。
 
もう出なければいけない。
 
荷物がくる気配は一向にない。
 
 
仕方がない。出よう。
ここから豊洲までは1時間くらいだ。
 
 
目的地は築地の新しい移転先、豊洲。
 
 
そう、豊洲pitで行われるJAPAN'S NEXT TURBOが本日のイベントだ。
 
 
もう面倒くさいのでジャパネクと呼ぶ。
ジャパハリネットみたいでウキウキする。
 
 
豊洲駅で降りて目についた中華屋さんに入る。
チャーハンランチを頼んで、中華鍋で炒める音に耳を傾ける。
 
無論頭の中ではKANA-BOONの『ないものねだり』のMVが展開されている。
 
 
 
店員のお兄さんが田中圭をシュッとさせた感じのイケメンだったので
レンゲですくうチャーハンの量は少なめした。そういう女子力はある。
 
 
余談だが「シュッとしてる」は関西では最高の褒め言葉だ。
とりあえずスタイリッシュなものにつかう。
いや私の地元は岡山県なのだけど。
 
 
デザートの杏仁豆腐を飲むように食べて豊洲pitに向かう。
 
毎回フェスやライブに来ると思うのだが、
女子の異様なボブ率の高さは何事なのだ。
 
 
お前ら普段どこに生息してるんだよ。
ぜんぜん見かけねーよ。
 
 
そもそもロックファンには非リア充が多い。
 
精神的なリア充や脳内ハッピーポンコツなパリピは音楽を必要としていない。
流行りの洋楽かEDMかエグザイル集団か韓流か西野カナで事足りる。
ソナポケ聴いて愛しの人に会いたくなってる健気な自分に存分に酔いたまえ。
 
 
UNIQLOのパーカーを腰に巻いていざ会場へ。
オープニングアクトは「め組」である。
 
鈴木雅之やシャネルズとかラッツ&スターを思い浮かべた人は
恐らく70~90年代前半の世代だろう。豊洲pitへ向かう道すがら、
 
いーなーせだっね
夏をつっれってきったひっと~
なーぎーさーまっで 
噂はっしるっよ めっっ!
 
と歌っていた私は1989年生まれだ。
 
 
ちなみに「め組」はバンド名。
1曲だけ知っていた。

恋をすると心がポカポカするよ的なやつだ。
 
 
最近のバンドの基本スタイルになりつつある、
キーボードありのバンド。
 
 
キーボードが女性の場合、 
なぜか可愛い率が高い。
 
キュウソネコカミは髭のアラサー男子だし
Mrs.Green Appleはやたらヘドバンするマッシュルームカット男子だし

まあバンドもいろいろだ。
 
 
ほっこりしたところで真ん中の少し前に。

なんせ1組目は踊ってない夜が大嫌いな『フレデリック』だ。
 
 
踊るしかない。
オドループとオワラセナイトはしっかり予習済みだ。
最新のトウメイニンゲンも少しだがきちんとかじっておいた。
 
 
お気づきかもしれないが、最近のロックシーンは"踊れるロック"が主流だ。
 
 
個人的な解釈ではあるが、
フラストレーションが音と言葉だけでは発散しきれなくなっているのかもしれないと思う。
SNSはうまく棲み分けされているものもあるが、基本的に面倒くさい。
情報収集やビジネス展開は気楽でいいのだが、
いらない情報や見たくないものが嫌でも流れてきてしまう。
 
 
メディア飽和、とくにWebサービスが氾濫し、
ググればなんでも分かってしまうご時世。
自分で考えるという思考力は衰えてきている。
考えるより動きたいという動物的な欲求が強まっているのだろう。
 
 
私自身、最近すこし疲れがたまっていたので
今日の踊れるラインナップが非常に楽しみだったのである。
 
なにも考えず、音に身を任せる。
 
 
なぜそれをロックに求めるかというと、
電子的な音よりもギターやベースの体に響く音が好きということが大きい。
 
あとロックはとりあえず跳んだり跳ねたりすればいいから簡単だ。
 
 
 
フレデリックは神戸出身のバンドらしい。
最近のロックバンドは関西勢が非常に元気だ。
 
 
「最近の~」という前置きを使いすぎて歳を感じる。
 
 
いやぁ、楽しかった、
 
CDの購入を促すMCもさすがうまいと思った。
答えを見せてくれ!というね。
 
 
しっかり踊ってきた。
オワラセナイトが地味に難しかった。まだまだ研鑽の余地がある。
 
 
2組目の『Mrs.Green Aplle』は完全にはじめましてだ。
ジャパネク参戦が決まってからyoutubeで予習した。
 
 
感想は一言でいうと
「ライブ慣れしてやがるっ・・・・・・」
 
 
メンバー同士とても息があっている。
とりあえずお前らヘドバンしすぎだろ。
 
遠目から見て女の子かな?と思っていたキーボードがマキシマムザホルモンばりにヘドバンするからびっくりしたじゃないか。
 
 
非常の楽しいライブだ。
「アンゼンパイ」なんかはいろいろな迷いや葛藤の末ベンチャー企業に転職した私には何かと刺さる曲。
就活のときに聴きたかった。
 
CD買うよ、ライブも行くよ。
 
 
そして私の2番目の本命『夜の本気ダンス』が登場する。  

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面白い記事があるのでここに置いておこう
 
てかこのサイトが面白い。
 
夜ダンは来春ビクターからメジャーデビュー。
2月のビクターロックフェスには出ないのか、出てほしい。
 
ビクターはいいバンドを抱えている。
サカナクションに今日の1番の目的KEYTALK、われらが関学キュウソネコカミもビクターだ。
 
 
さて話を戻そう。夜ダンも京都出身、関西バンドだ。
MCが面白い。なかなかに時事性を持った的確なボケとツッコミが見られる。
 
 
何より1番踊った。
 
フレデリックやKEYTALKのように振付があるわけではないのだが、
もう体を動かさずにはいられない、たぶん近年のバンドでは1番の踊れるロックだ。
 
 
バンド名もダテじゃない。
 
 
上記で紹介した記事でも書いてあるが、
あれはロックシーンに身をおくサブカル女子の中でも
ヒエラルキーの上に存在するオシャレサブカル女子を夢中にさせる見た目をしている。

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 ※スタイルの良さハンパない。

アレキサンドロスの洋平氏に黄色い声援を送る系女子と同類のやつだ。
 
 
サブカルにもなりきれない中途半端女子の私ですらかっこよすぎてきゃいきゃいしちゃうのが夜ダンのフロントマン米田さん。
 
 
細身、高めの伸長、シャツ、メガネ、黒髪。

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フゥゥーー
 
 
 
しょっぱなから「Where」「Be My Side」「BITCH」で掴んでくる。
すでにヘロヘロなところで「fuckin' so tired」で殺しにかかってくる。
 
 
10代で行きたかった。
汗だくのアラサーとか誰得。
 
 
クールダウンで1度外に出て、ライブが真骨頂と噂の『Good On The Reel』に備える。
 
 
今回のフェスの同行者に勧められ聴いてみたところ、かなり素敵で注目していたバンドだ。
 
アルバムも何枚か出ているし、わりかし長いバンドだ。
ダンスロックではない、泣かせるロックだ。
 
 
リハのマイクチェックで鳥肌が立ってしまった。
いつぞやのハナレグミの生歌を聴いて以来である。
 
 
どっからそんな声でとるんや。
 
 
 
見ていて不安になるくらい繊細なライブだった。
声量はしっかりあるのに、どこか弱弱しい。
 
 
曲はRADWIMPSをもっと繊細にしたような。
 
 
タイトルと曲が結び付いていないので書けないのだが、
「守りたい命があります」と歌う彼を見ると抱きしめたくなるくらいに心細そうだ。
 
ワンマンに行きたい。贅沢な音楽をしっかり聴かせてもらった。
 
 
 
次はジャパネクの主『SAKANAMON』。
4回目くらいの出演らしく「全然ネクスト行けねー」と笑っていた。
 
名前だけ知っていたので、この機会に少し聴いてみた。
 
「アリカナシカ」を気に入ってリピートしていたら歌ってくれた。
まじかパンツ履きます。って感じ。
 
 
 
聴きやすく穏やかな曲調と声で結構な毒を吐いたりもする。
「空想イマイマシー」は最近のヘビロテだ。
 
 
仕事中のイライラや吐き出せない吐瀉物のようなモヤモヤは
クリープハイプの「社会の窓」で発散していたのだけど
平常心で聴ける空想イマイマシーは重宝できる。
 
 
ネクストに行ってほしいような、ジャパネクの主でいてほしいような。
 
 
しかしドラムがいいキャラだ。
ひたすら「あげ~!!」と盛り上げてくれる。
 
 
 
周りも薄暗くなり、フェス飯を漁りに行った。
29(肉)バーガーがあったのだが、裏手もあるというので裏手に行くと唐揚げとポテト発見。
 
 
30分後には『Czech No Republic』の出番なので手軽にいけるラインナップで決定。
 
 
 
寒すぎて温かい紅茶花伝を買って会場へ戻る。
 
 
扉を開けるとめっちゃ人がいた。
 
 
 
オールスタンディングなので、
場所によっては少し余裕があるのだ。
 
とくに真ん中より少し後ろらへんから入ったから
そこまで人が密集していないと思っていたので面食らった。
 
 
さすがCDJでカウントダウンを任されるバンドだ。
 
 
去年の夏ごろハマっていて、
最新のアルバムは守備範囲外だったのだが大体いけた。
 
 
そしてタカハシマイちゃんの桁違いの可愛さ。
声も天使かよ可愛いよハァハァ。
 
高円寺にある天ぷら屋さん「天すけ」は
タカハシマイちゃんのブログで見ていってみたのだ。
 
 
細い。可愛い。
 
 
ダイナソー」を聴けるとは思っていなかった。「MUSIC」「Amazing Parade」あたりは予想通り。
 
 
 
そして終わってからしれっと前のほうに移動し場所を確保して待ったのは、トリのKETTALK。
 

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首藤くんハァハァ。
KEYTALKのTシャツやたら多かった。
 
リハで音を鳴らして「今の曲知らんやろ、新曲スターリングスターのカップリングや」と巨匠。このへんの自虐と宣伝を織り交ぜた感じ嫌いじゃない。
 
 
いやーさすが武道館経験者。
前回見たフェスのときより全然面白かった。
 
 
別冊ロッキン買うよ。3冊買うよ。
 
 
KEYTALKは踊れるロック代表格だ。
夜ダンともフレデリックとも違う。
 
これだけバンドがあってきちんとそれぞれにカラーがあるのはほんまにすごい。
 
4つ打ちビートが売りなのだが、
正直4つ打ちがなにかよく分からない。
 
ただノリやすくて私は好きだ。
 
 
代表曲「MONSTER DANCE」はさすが、みんな一様に踊る。
ここまで揃うのかと思うくらいに。
 
そして変調の手拍子もお任せあれだ。
 
 
斜め前に大学生くらいの男女混合グループが居たが、とにかくいい顔で笑っていた。
 
ああいう笑顔が1番素敵だと思った。
 
 
東京に越す前、転職期間中に訪れた東京の街でずっと聴いていた「Fiction Escape」も生で聴けた。

これには少し感動。変調の手拍子を完璧にできた自分に軽い優越感を覚えた。
 
 
あっという間に終わってしまって、アンコールをするわけだが
桜花爛漫もYURAMEKI SUMMERもSterling Starもやってしまった。
 
なにを演奏するのだ。
 
と思っていたら
 
 
 
なんと出演者全員でモンパチの「小さな恋のうた」を歌うというではないか!
 
 
しかも巨匠がドラムでドラムの八木きゅんがボーカルだと。
 
 
そう、八木きゅんもハァハァ。

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笑顔がたまらんのよ。
可愛いのよ。なのに筋肉あるんだよ腋毛薄いんだよ。
 
 
ここでもGOOD ON THE REELの歌唱力はずば抜けていた。素敵すぎかよ。
 
 
 
 
とにもかくのも楽しすぎたジャパネク。
もちろん汗をかいて寒い夜に帰ったので
 
今はマスクをして仕事の合間に・・・・・・
 
嘘です仕事サボってこれ書いてます。
 
 
 
 
 
言うまでもないがポストには不在票が入っていた。
時間は11時4分。ああ、15分のニアミス。
 
ごめんよわたしのマイナンバー。
 
 

 

thanks for comming! see you.