ペトリコール - forget me not -

雨上がりの匂いと勿忘草

わたしたちはいつでもハッピーエンドを待ってるの

愛される欲もないんだから

愛される欲もないんだから
ねぇ 寄って寄って寄って

前回のわたしを見返すと、表は何にも入っていないまっさらな身体だった。

3ヶ月しか経っていないのだけど、見えるところにタトゥーが3つ増えた。

今までモチーフがあったものに対して
増えた3つは好きなアートを入れた。

好きなもので埋まっていくのはとても心地よいもので、そしてとても安心する。

3ヶ月なにをしていただろう。

仕事には少し慣れて、月曜〜金曜の5日間を朝から働くということには未だ慣れていない。

みんなこんなにしんどいことをずっと続けてきていたんだなあ、と改めて周りのサラリーマンたちを尊敬した。

起きている時間が長くなったせいか、体重が4kgも増えてしまった。

どんどん消え失せて困っている性欲が、見せたくない身体になったことでさらに無くなっていく。

寂しいのかもしれない、と書いていたのは3ヶ月前のわたしだが、いまのわたしはこれっぽっちも寂しくない。

あれだけハマって取り憑かれたように読んでいた本は同じ著者の新刊を買ってもページを開けないままでいる。

映画を観るでもなく、音楽に傾倒するでもなく、
ただただ時間を無為に過ごしているわたしは全く孤独というものを感じない。

そういえば冷蔵庫が壊れて、いいタイミングだ、と部屋のものをさまざま捨てた。

見なくなったテレビ、壊れたモニター、ソファとローテーブルを冷蔵庫と一緒に不用品回収に出し、しばらくはなんにもない部屋で過ごした。

いまもテーブルはないままで、作業用デスクのおかげでわりと不便はしていない。

自分を変えたいのか身近な環境を変えたいのか、とにかくわたしは以前のわたしから脱皮をしたいらしい。

こうやってものを書くのもとかく久しぶりだ。

仕事を編集に切り替えたのはいい判断だった。ゼロからテキストを書くライティング作業が、どうにも億劫で、今のわたしには綴りたいテキストがまるで浮かんでこない。

このテキストもなんとなく指が勝手にスマホの文字キーを押しているだけで、頭で考えて書いているわけではない。


3年ぶりにハイヒールを履き、知人のお祝いに向かう途中のコーヒーブレイク。

パーティー用の小さいバッグには文庫本なんて入らない。


思いついてなにかしら記録を、と思ったのに、気づけば指が動くままに文字を打ち込むだけの無意な時間になっている。

まあ、それはそれでこれも記録。

thanks for comming! see you.